僕のタイ人の奥さんは、今お腹の中に小さな命を授かっています。つまり僕はあと数ヶ月もすれば、パパになるということですね。
まさか僕がパパになるとは思ってもみなかったのだけど・・。この記事を読んでいるいる「あなた」も今まさに同じような心境かもしれません(パパ以上にママの方が、ずっとずっとそう思っているのかも)。
- 子育てに大切なことは、全て僕たちが子どものときに120%学んでいた。
- だからこそ自分の子ども時代を教訓にし、これから生まれる子どもを育てていきたい。
一児のパパになる喜びや驚きと同時に、「自分の子どもはどう育てるべきか」と子育てについて大変不安になることがあります。しかしその不安は、過去の自分自身を振り返ってみることで、かなり軽減することが出来ましたので、今回はその方法をご紹介していきます。
そう、子育てに大切なことは、全てあなたが子どものときに120%学んでいたのです。
子どもの将来の大部分は生後3年以内に形成される
子どもの将来が生後3年以内に決まってしまうと聞いたら、あなたは大変驚くかもしれません。
まさかそんなバカな・・とあなたは思うでしょうけれど、英語の発音をネイティブ並に出来るかどうかは、3歳までにどれだけネイティブな英語の環境に触れていたかにかかっているという科学的根拠もあるわけですから、きっとこれも同じように正しいのではないかと僕は考えています。
この話に関連して、以前、何気なくYouTubeで過去のお笑い番組を見ていたら、芸人の千原ジュニアさんが、こんなことを言っていたのを思い出しました。
- 今いる芸人たちの芸風は、そいつが子どもの頃から既にあのままやったと思うわ。
僕はこの言葉が妙にしっくりきたし、最近読んだ書籍『イノベーション・オブ・ライフ』に、子どもの将来の大部分は生後3年以内に形成されると書かれているのを見て、それが確信へと変わりました。
ただし、本当に生後3年以内かどうかはさておき(10歳までとも言われています)、子どもの頃の環境・習慣・思考の大部分が、その子どもの将来に多大なる影響を与えていることは疑いの余地がないはずですよね。
つまり既にあたは子育てに大切なことを、全てあなたが子どものときに120%学んでいたことになるのです。
その理由を、詳しく見ていくことにしましょう。
夏休みの宿題の絵を父親に書いてもらっていた僕の子ども時代

もし、子どもが夏休み最終日に「宿題の絵が終わっていない」と泣きついてきたら、あなたはどうするでしょうか。僕が子どものときと言えば、毎年必ず父親が素敵な絵を僕の代わりに書いてくれていました。
当時は楽に宿題を終わらせることが出来て嬉しかった記憶がありますが、僕はこの歳になって子どもの頃に学んでおくべきだった大切なことを、少なからず学び損ねていたことに気付いてしまい大変な後悔をしています。
- 勤勉さ
- ズルをしない精神
- 計画性
僕の父親は、僕が絵を描くことが苦手だと知っていて、とても可愛そうに思い手伝ってくれていたのかもしれません。僕が当時の父親だったら、きっと同じような愛情表現をしていたに違いありません(だから別に父親を恨んでなんていません)。
しかし、それが結果として子どもの将来に大きく影響すること(間違った愛情表現であること)を、これからパパやママになる僕たちはしっかりと考えなければならないと思うのです。
何かを好きになる”機会(チャンス)”は、子どもにとって最も貴重な経験である
父親に夏休みの宿題である絵を描いてもらっていた僕は、この出来事に限り勤勉さ・ズルをしない精神・計画性などについて学ぶ機会を失いました(当然、別の出来事で学ぶ機会はたくさんあった)。
ですが、子ども時代の僕にとって最も大きな機会損失だったことは、それら以外に別にあります。
- 何かを好きになるチャンス(機会)
そう、子ども時代の僕(そして今の僕)が失った最も大きな機会損失とは、絵を描くことが好きになるチャンスだったのです。そして未だに、僕は絵を描くことが大嫌いです。
もちろん僕が今でも絵を描くことが大嫌いな理由を父親に押し付けるほどバカではないし、大人になった後でも絵を描くことが好きなる機会は少なからずありました。
しかし、子ども時代”ほど”に好きになる(夢中になる)ことはもう難しいのではないでしょうか。
家庭内のあらゆることをアウトソーシングする代償

この「子どもが何かを好きになるチャンス」の重要性については、書籍『イノベーション・オブ・ライフ』でもかなり慎重に書いています。
その書籍では子どもが何かを好きになるチャンスの損失を、例えば芝刈り機を使って庭を掃除する行為を例に出して書かれていました。日本人にとって芝刈り機で庭を掃除する行為はあまり馴染みがない(海外の書籍なので仕方がない)ため、芝刈り機を草むしりにしてもよいかもしれません。
- パパやママが楽しそうに芝刈り機で庭を掃除すれば子どもが真似をしだし、「労働を愛するというチャンス」を小さい頃から自然と養うことが出来る。
だからこそ、最近の家庭は何でもかんでもアウトソーシング(つまり業者にお願い)して、家庭内で何かをする時間が減ってきている現在は如何なものか、と著者は提言しているのです。
確かに僕の子ども時代は、家庭内で何かが壊れたり困ったことがあれば業者にお願いしていたし、業者にお願いしないときは両親が”面倒臭そうに”自分たちでどうにかしていたように記憶します。
こんな小さな出来事からも子どもは毎回多くのことを良くも悪くも学ぶし、その吸収力がどれほど凄まじいものなのかは、「僕たちが子どものときに、全て知らず知らずのうちに120%学んでいた」ことが証明していますよね。
自分で考える子どもに育てたいなら親が子におしゃべりであれ
子どもが生まれたら、子育てにおいて僕が最も優先して教えたい事柄が「自分で考える」ことの重要性です。
この自分で考える力こそ不透明な今を生き抜くうえで最大の武器になり得ると同時に、子どもの将来を明るいものとするために絶対に必要なスキルと言って間違いありません。そして残酷なことに自分で考える子どもに育つかどうかは、冒頭でも触れたとおり(生後3年以内とまでは言わないが)子ども時代に大半が決定されるのです。
- 親は子にはおしゃべりであれ(1万3千語しか聞かなかった子どもと、4万8千語以上を聞いた子どもとでは知能に大きな差が生じる)
この記事で何度も取り上げている書籍『イノベーション・オブ・ライフ』では、親が子どもに対しておしゃべりであればあるほど、子供は自分で考える力をたくさん身に付けることが出来るというようなことを書いていました。
かと言って、ただベラベラしゃべれば良いという問題では決してありません。
あなたがどんなに愛しているかを心から語ってあげ、今日の出来事を毎晩寝る前に必ず質問してあげ、将来についてのアドバイスをたくさん聞かせてあげることが重要ではないでしょうか。
人徳の多い子であってほしい

話は少し逸れますが、あなたは「人徳(じんとく)」という言葉の意味をご存知でしょうか?かく言う僕も、聞いたことは何度もありましたが、これまで深く意識をしたことは一度もありませんでした。
しかし、タイに移住をしてから、この人徳という言葉に出会う機会がたくさんあるです。
多くの人は人徳を「コネ(またはコネクション)」と勘違いされているかもしれません。これはビジネス的な側面から見ると正解かもしれないですが、人徳の本当の意味はもっと人生において深い部分を表しています。
- その人に既に備わっている徳のこと。
- または、誰かを助けることによって後天的に身に付いた徳のこと。
つまり人徳とはあなたに備わっている徳のことであり、誰かを助けることによって後天的に身に付けることの出来る徳のことを言います。
僕はこの人徳の教えを、タイで現地採用として働き始めた直後に出会った大企業の常務の方からお聞きし、タイ人の習慣とかなり重なる部分が多かったことから意識するようになっていきました。
タイでは人徳をタンブンと言う
僕の移住したタイには「タンブン」という言葉がありますが、つまりこれは日本語で言う「人徳を積む」行為に相当します。そして、タイ人にとってタンブンをすることは、自らの人生において何事にも代えがたい崇高な行為とされているのです。
とは言っても、何も大それたことをする必要は全くありません。
- 困っている人がいたら、無償で助けてあげる。
もしあなたが道をを歩いていたとしましょう。すると全く面識のない人が、道に落ちている石につまずいてこけてしまいました。このとき、あなたが何のためらいもなく手を差し出すのであれば、これこそがタンブンをするという行為です。
そう、タンブン(または人徳を積む)とは誰かを助ける行為のことを指し、僕は自分の子どもが”息をするようにタンブンの出来る子に育てていく”つもりです。
子どものときに自然と身に着けてしまえば、それはその子にとって当たり前の日常となってくれるに違いありませんからね。
あなたが子どものときに120%学んでいた子育てに大切なこと

あなたは子どもの頃に、家族や親戚からどのように育てられたでしょうか?そこから学んだことを今でも覚えているでしょうか?
忘れてしまっているように感じますが、きっとあなたの心と身体にはそれが染み付いていて、あなたは勝手にその通りの人生を生きているはずです。
つまり子育てに大切なことは、あなた自身が子どものときに良くも悪くも学んでるのですから、それらを思い出しながら自分の子こどもと向き合っていけば良いのではないでしょうか。
さあ、肩の力を抜いて、楽しみながら子育てに臨みましょう!
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